masakeithi’s blog

トレイルランニングに付いて書き始めました

第26回 日本山岳耐久レース(長谷川恒男CUP、ハセツネ) 2018年10月 初完走奮戦記④

60km地点のロスト

 

しかし、前方を走る人にも5分経っても10分経っても追いつきません。

コースを導くハセツネテープも見えません。
何かおかしい・・。

 

右下の方から「ナイスラ~ン!ファイトですぅ!」と声が聞こえてきました。
この先右に曲がるのか?と思いますがどう見ても階段は、ほぼまっすぐ下方向へ伸びています。
頂上からの道は一本道で枝分かれは有りませんでした。

 

ここで一旦停止、スマホを取り出し、ルートラボビューアーで現在地確認。
うぉ~!思い切りルートから外れているぅ。
何でやぁ、エールの聞こえる方向がコースになっているが、ビューアーで近道は見えません。

 

仕方なく、今下ってきた階段を上り返します。
10分下ったと言うことはそれ以上の時間上らなければならないと言うことなのです。

うおぉ~、ここに来てロストかぁ、悲しすぎる。

 

有名な大会でコースロストした人の話を聞いた事が有りましたが、そんな大勢の走るコースで何でロストするの?と常々思っていましたが、当事者になりました。


しかし、60km走ってきたのに、脚は売れ残っています、こんなことって有るでしょうか?
上り階段が、スタート時の様に駆け上がれるのです、脚の神様降臨っ!
10分で日の出山山頂まで戻れました、軌跡です!
係員に少しだけ「あっちの階段へ行って無駄に走っちゃったよぉ」と愚痴を言って、正規のルートに戻る。

 

結局は、階段の降り口自体が間違ってました、たまたまスタッフがよそ見をしていた、休憩中の誰もが自分のエネルギー摂取に必死で、私が間違った方向に進んでいることを指摘してくれなかったのでした。
20分のタイムロスです。

 

丁度正規の階段を降りはじめた人から「初めてですか?」と聞かれ、少しだけ話をしながら下りますが、じわじわ離されます。


階段が終わったところから、突然私の脚にスイッチが入り、ペースアップ。
先程の人に追いつき追い越します。

 

実は、ロストしなければ21時間を切れるタイムで走る事が出来ていたのですが、ロストしたため大幅に下方修正しなければならなくなりました、何とか21時間半を切りたいという目標になったのです。

 

後半戦で、雨がザーザー降っているのによくぞこんなペースで走るなぁと自分でも関心しましたが、先程抜いた人もスイッチが入ったのか、ぴったり付いてきます。

 

上りでは今まで何度も歩いたのに、60km過ぎた上り坂が走れるのです。
ゴールしたら、脚の筋肉が全崩壊するんでは?とも頭をよぎりますが、付いてくる人にあおられてペースが落とせまれません。

 

ただ、リュックの外ベルトにちゃんと縛り付けたはずのヘッドランプが揺れてパコンパコンいっているのが気になります。

 

音を止めるため、片手で揺れないように押さえながら走るので、右腕が振れません。
5kmほど頑張りましたが、さすがに力尽きてきました。
ヘッドランプを直すのを理由に一時停止します。


ピタリ付いて来た人からは、「良いペースで引っ張って貰いましたぁ、有り難う」とお礼言われ、先に行って貰い、ホッとしました。

 

ヘッドランプを締め直して、再度走り出すと別の足音が追いかけてきます。
ペースアップしますが、またもや離れません。

さすがにこれ以上ペースアップ出来ないので、横に避けて「先行きます?」と声かけしたら、「いや、無理です」と言うので、少しペースを落として、話をしながら走ります。

この辺りで、雨は上がりました。

 

別のペアが追いついて来たので、やり過ごし、追いかけようとしますが、もうさすがにペースアップする余裕は無く、ほぼ歩きペースに戻りペアにはどんどん離されます。

脚の魔法が切れた瞬間を感じました。


ラスト2km位で、第三関門手前で抜いた女性にも追い抜かれ、やっぱイーブンペースが一番やなぁといつも思う事を再認識します。

 

f:id:masakeithi:20181110225828j:plain

最後の1kmだけは、歩かず少しだけですがペースを上げゴールすることが出来ました。

ゴールしたところで、五時間以上前にゴールしていたクイーンと遭遇。
既に温泉入浴も済ませ、のんびりと大魔王を待っています。


さすがの安定感、おにぎりとジュースを分けて貰って、豚汁食べながらしばし雑談。
甘ったるいゼリーばっかりだったので、おにぎりと豚汁はごちそうです。

 

体育館の着替え場所に戻りますが、あれだけ動いていた身体が油が切れたように動かなくなり、もたもたしている内に大魔王もネギを聖火にゴールしていた模様。
ゴールを迎えられずすまんこってす。

 

⑤へ続く・・・

第26回 日本山岳耐久レース(長谷川恒男CUP、ハセツネ) 2018年10月 初完走奮戦記③

第二関門~第三関門~日の出山


眠気との戦い

 

過去の完走者のHPで眠気覚ましのトメルミンというのを飲んだというのが有り、普段はメガシャキを愛用していますが、缶はかさばるのでトメルミンの錠剤をぶっつけ本番で試しました。


大抵こういうのには胃腸を保護するためか、指定時間を開けて服用して下さいとありますが、トメルミンの箱には一日三回を限度としてくださいと書いてありました。

 

午前二時過ぎ、眠さの第一波がやってきます、少し我慢しましたが、安全策をとって早めに1錠飲みます。
15分位で効いてきました。

 

でも、40分程走るとまた眠くなってきて、2錠目を飲みます、また15分で効いてきました。
次は30分で眠くなって来て、あれよあれよと持参した4錠全部飲み干しました。
一日に3錠しか飲んではいけないのに、三時間で4錠飲んでしまいました。
死を覚悟しました(゚゜)\バキ☆

 

そして、ついに次の睡魔が襲ってきたので、さすがにやばいと思い、先の皆さんと同じように木と木の間の葉っぱでふかふかしたところを見付け、リュックをマクラに寝ることにしました。
もちろんヘッドランプは忘れず消します。


このまま朝まで起きられなかったら、関門アウトだな・・と頭をよぎります。

しかし、心配ご無用、10分も寝たら汗冷えで目が覚めました。
finetrackを着ていてもこれですから、Tシャツのみなら即死です(゚゜)\バキ☆

死ぬ前に目が覚めて良かったです(゜_。)☆バシッ\(--;) バカモノ

 頭もシャキッとして、走行再開。

 

f:id:masakeithi:20181110230024j:plain

途中の休憩ポイントには、平たい長椅子の上で防寒着をしっかり着て横になっている人がいますが、ぐっすり眠って気がついたら関門アウトになっている事でしょう。


一時間も走るとまた次の睡魔がやってきました、う~寝たくない、でも寝ないと滑落死しそうだ。

今度は少し傾いた大木を背に、少しだけリクライニング状態で寝ます、さっきより寝心地が悪い分、わずか5分で目覚めました。
頭はシャキッとしています、そこからゴールまで眠気は一切来なくなりました。

 

f:id:masakeithi:20181110225050j:plain

時に、道ばたで休憩するのは良いのですが、私たちが進んでくる方向に向かってヘッドランプを点けたたままの人が居ます。
私のヘッドランプ(PETZL)+ウエストライト(UltrAspire)で思わず「掛かって来いやー!」と、対抗したくなります(゚゜)\バキ☆

f:id:masakeithi:20181110180839j:plain

55km地点・おおたけさん



足痙りもどんなに負荷を掛けても二度と起こりません、痙りにも限界の向こう側が有ります、不思議です。
でも、この現象は事前の坂道練で経験済みです。
痙ったらどんどんひどくなる一方でも無いのです。
私が大学生なら足痙りに関する論文を書きたいところです(゚゜)\バキ☆

 

第三関門(58km)は2時間10分残しで到着。
関門毎に、ほぼ2時間余裕を残したイーブンペースで来ています。
色んな大会に出ていますが、最後まで同じ程度の余裕を残したレースは初めてです。

 

f:id:masakeithi:20181110180848j:plain

Wi-Fiの飛んでいる第三関門

ただ、この関門手前で何人も抜いたのに、休憩していたらさっき抜いた人たちはほとんど第三関門では休憩せず、皆抜き返されて悔しい思いをします。

第三関門にはWi-Fiが飛んでいました、山も進化しています。

 

少し進んだところで、自然の水場があり、そこで給水することはokとなっていました。
前半にも地図には水場のマークが2箇所有りますが、そこで給水するとリタイヤ宣告を受けます。
わざと厳しくして完走率を下げているのでしょうか?


第二関門で補給した1.5Lはこの地点でほぼ空です。

残り13km程度となり水分少なくても安心ゾーンです。
念のため大事を取って1L補給したかったのですが、水待ち行列が思いの外早く進んで、ハイドレーションを出す暇もなく順番が来てしまい、500ccのフラスコのみにしか入れられませんでした。

 

後は緊急時の予備タンクとして持って来た、OS1ゼリー200g×2本を残すのみ。
普通の人なら13kmで900ccも有れば余裕でしょうが、脱水君の私は少し不安です。

 

最後のピーク、日の出山到着、残り11km。
平地なら1時間で着く距離です、ほぼ下りなので、山と言っても1時間で着くかも?と距離と傾斜感覚が麻痺しています。

f:id:masakeithi:20181110180926j:plain

ここからロストするとは思いも寄らない日の出山



実際は下りだけでも無いし、路面も安定していないので、6分/kmイーブンペースでは走れません。

 

雨がぱらついてきました。

日の出山で1枚自撮りしたあと、休憩は無しで再スタート。

前方に見付けた階段を勢いよく駆け下りていきますが、転倒にだけは気をつけなければいけません、こんな所で転んで怪我しては今までの苦労が水の泡です。

トップスピードに乗っている為でしょうか?この辺りのレベルの走力の人たちは、後から誰も追いついて来られません。

 

f:id:masakeithi:20181110225258j:plain

④へ続く・・・

第26回 日本山岳耐久レース(長谷川恒男CUP、ハセツネ) 2018年10月 初完走奮戦記②

第一関門~第二関門まで・・

 

脚はレース中3回痙りました。

私はフルマラソン歴10年ほどですが、レースでは99%足が痙ります。

ネット情報で色んなサプリを試しましたが、効果を感じられるものは有りませんでした。

 

前回の太龍寺から薬王寺トレイル練習で気づいたのですが、痛み止めのロキソニンが痙りを治めてくれました。
足裏の母子球あたりが時々に痛いので、飲んだらそれと共に足痙りも治まるのです。
効能書きにあるのかもしれませんが、自分なりの新発見です。

 

水分不足を補う為に、エネルギーゼリーの水っぽいタイプを後回しにしますが、普通のエネルギーゼリーは甘ったるくて種類を変えても沢山摂取していると、歯が痛くなってきますので結局水分を流し込んでやらなけば飲めないというジレンマ。

 

走りながら飲み食いするので、胃腸の弱い人はリバースです、第一関門より遥か手前でリバース三兄弟出現です。

右や左で、おえーっ・おえーっと言ってます。
ゴール後に聞きましたが、クィーンもどこぞの山中でその仲間入りをしてたそうです(゚゜)\バキ☆

f:id:masakeithi:20181110224128j:plain

ナイトランの写真を眩しくなくこれだけくっきり撮れるのは流石だ



私の体調はすこぶる調子よく、速い人はスルーさせ、遅い人は適度に追い越します。
36km地点の三頭山(みとさん)頂上で、大きなリュックをベンチ横に置きコンロを出して、のんびり缶酎ハイを飲んでいる人がいます。

 

女性が話しかけているのを耳を大きくして聞いていると、彼が噂のばななさんであろう事が分かりました。
「ふぅ~酎ハイ飲まんとやっとれませんわぁ」と、ばななさんは言っています。
私なら酎ハイ飲んだらやっとれないです。

 

大魔王がいれば私も話しかけましたが、奥手の私は話しかけられませんでした。
今年は大魔王が第二関門の焼き肉パーティーでお友達になったようなので、それきっかけで来年は話しかけられそうです。

 

スタッフさんが、「この三頭山(みとさん)がこの大会の最高地点です、ここより高い所は有りません」と言うものだから、おぉ!後は全て下りなのか?とほくそ笑みましたが、下がって上がってを繰り返すので、結局きつさは最後まで何度も襲ってきます。
コース断面図は手持ちの紙地図の裏に有りましたが、すっかり忘れていました。

 

三頭山の下りで、大きくスリップして、手をついてしまい、手のひらを1cm程切りました。

普段は練習でもトレイルなら手袋を装着するのですが、スタートが暑く渋滞でスピードが遅かったし、木々をつかんで走るような場面が無かったので、そのままの流れで装着しないままに来ていました。
下りきった休憩ポイントでは、怪我に気づかなかったのですが、休憩ポイントを過ぎてなんか手のひらが痛いなぁと気づきます、吸っても吸ってもどんどん血か沸いてきます。

 

むむっ!ちょっとやばいかも?と横にそれて、治療タイム。
立ち止まったら、血流速度も下がったのでしょうか、少し吸ったら治まって来て、バンドエイドで何とかなりました。

 

そこから下りは手袋を装着します。

そして、何とか42kmの第二関門(月夜見)も2時間残して到着。
1.5Lのポカリスエットを補給して貰え、何とか水分はぎりぎり間に合いました。
日が暮れて気温が下がり水分摂取ペースも下がってきたからでしょうか、不幸中の幸いです。

f:id:masakeithi:20181110180827j:plain

第二の野戦場・疲れ切った仲間が沢山居てなんか嬉しい



ここでも、エネルギーゼリーの入替、トイレやヘッドランプの電池交換等であれよあれよと30分過ごします。
ここでも、10分は節約できそうです。

ブルーシートの向こう側では、ばななさんが鍋パーティーを開いていますが、大魔王が追いついてこないので、近寄り難く関門を後にします。


それから、時間が長くなれば早朝の眠さも克服しなければいけません。
寝れば楽になれますが、それだけ関門タイムが迫ってきます。

お仕事疲れなのでしょうか?よくぞこんな所で寝られるなぁ・・という様な坂の途中や、木と木の間等で早々と20時頃から寝ている人がいました。
ヘッドランプも消し忘れて寝ていたりします。

 

電池の消耗を防ぐために消してあげたいと思いましたが、人から施しを受けるとそこでリタイヤさせられると言うルールが有るので、見て見ぬ振りをします。
多分あの人は電池切れでアウトです。


あのまま死んでいても、しばらくは気づかれないでしょう(゚゜)\バキ☆

ランナーを気にして、数メートル道から外れて寝ている人も居ますが、リュックの反射材が獣の目のように光って不気味です。

 

③へ続く・・

第26回 日本山岳耐久レース(長谷川恒男CUP、ハセツネ) 2018年10月 初完走奮戦記①

f:id:masakeithi:20181110135857j:plain

初・ハセツネ&完走奮戦記に付き、長めになっております、読破するにも気合いが必要です。

 

「ハセツネ」と言う単語を初めて聞いて、はや10年ついに本戦にチャレンジする時がやってまいりました。

 

 ①は、エントリーから第一関門まで・・

 

ハセツネには、エントリー開始が6月1日(金)午前10時スタート、先着順という0次関門が有ります。

まずは、平日の午前中にエントリー出来る環境が必要です。

 

私はエントリー当日健康診断でした、エントリー開始10時の時点では一通りの検診が終わり、先生の問診待ちの時間帯。

実はハセツネの一週間前に開催される、村岡ダブルフル100kmに先にエントリーしてしまったので、ハセツネエントリーにはこの時点では迷いが有った。

しかし、ここでエントリー出来る環境が現れたと言う事は、神がエントリーせよ!と言っているのだ・・と、良い方向に考える。

 

スマホでエントリー画面を開き、見慣れた「只今混雑しています」のメッセージを何度が更新し、5分後にエントリー画面が現れたときには既に一般エントリー枠は終了しており、ふるさと納税枠という3万円程度寄付する枠しか残っていませんでした。

でも、エントリー画面が見えたからには進むしか有りません。

ポチポチ個人情報を入力し、最後の入力情報確認ボタンを押した瞬間「エントリーは定員に達しました」とメッセージ、うぉ~縁がなかったのか?と、この時点で操作は終了。

 

しかし、諦めきれず毎日エントリー画面を開いて「ゆずれ~る」が現れて無いか?確認していたところ、締切の2日前に「ゆずれ~る」ボタンが×から○に変わっていたのです。

キターっ!ふるさと納税枠無しでエントリー出来たのでした。

ハセツネが呼んでいる・・と感じた瞬間です。

 

前置きが長いですね~、徳島県から東京都あきる野市という、名前しか聞いた事の無いスタート地点へ・・


それでは、はじまり・はじまり~

 

2018年10月6日、台風25号襲来の影響により、出発当日搭乗予定の飛行機が欠航となった事を、前日大阪日帰りのバスの中で知る。
台風のコースは大きく外れていたし、大阪の天気も良かったので、それほど心配していなかったのだが・・。

早割を使って折角最安値の飛行機&宿泊セットを取っていたのにぃ・・と思いながらスマホを使って徳島~神戸行きのバスを取得する。
パソコンが無くてもバスの中から予約が出来るのは素晴らしいと感心。

 

しかし、またもや試練!
神戸行きのバスは、出発当日の朝になって鳴門淡路自動車道が強風のため欠航となった。

 

結局、香川県の高松への回り道コースを選択。

高松までバスで行って、マリンライナー(JR)で岡山へ、岡山からは新幹線で新横浜、そこから北上するというコースになりました。

 

スタートするまでにも試練が一杯です。


列車自体は全て遅れていましたが、全ての便で座れたのは運が良かったです。

夕方5時にはラン仲間の大魔王やクイーンと前夜祭の約束をしていましたが、飛行機欠航でかなり遅れるため会えないかと思いきや、わずか20分遅れで合流出来て盛り上がれました。
スマホの乗り換え案内最高です!

初対面の島田師匠、肥ちゃん、ハセツネ初心者の私を温かく迎えてくれて有り難う。


普段の飲み会でもジョッキ2杯飲んだらクラクラするのに、おもっしょい話で盛り上がったので、ついつい三杯飲んでしまい、ホテルへの帰り道は足取りがやばかったです。


しかも、カウンターに大きく貼られた【生牡蠣!!】というお品書きを見て、「生牡蠣行っちゃう?」と注文され、魚介類の苦手な私は「いや、いいです」と言ったにもかかかわらず、強制発注・大皿に山盛り出てくるものだから、食べざるを得なくて40年振りにドキドキしながら食べました。
しかし、特に体調が悪くなるわけでも無く、レースも快調に走れました。

オルニチン効果が出たのでしょうか?


本当はビールは脱水症状を誘うし、生牡蠣なんてアタったらもう大変という食べ物なのに、レースの前日なーんも気にしないこの人達。
で、そこに便乗しまった、あ・た・し。

f:id:masakeithi:20181110224809j:plain

月間平均走行距離が130kmと少ないのに完走出来たのは、ハセツネが楽なのではありません、練習内容が良かったのです。
95%が坂道練です、「走った距離は嘘を言う、掛けた負荷は嘘言わない」、私が作った格言、これを実証できたレースでした。

 

f:id:masakeithi:20181110180724j:plain

15時間完走を目指すエリアに並びます・当然無理なレベルです

スタート前には、大魔王とクィーンとも再会。
物販ブースでは、岩切さん、福田さん、スタート前にははっしーと写真を撮り、みーこさんとも会えました。

それから、ハセツネを完走したという大型有名犬とも会えました。
なでると完走確率が上がるというので、しっかりなでました、ほんまに完走出来ました。
あんな大きなガタイで、崖みたいな所を上り下り出来たんやなぁと走り終えて、改めて関心。
ゴールの3km程手前で再会できてお礼が言えました。

 

f:id:masakeithi:20181110180715j:plain

ハセツネ完走犬

後は長丁場なので、メンタルと事前準備も重要です。
22kmの第一関門で300人以上がリタイヤしたと聞きました。
私より走力のある人でも、ペースを誤ると水不足で次の関門までたどり着けません。
諦めたら負けです、きついと思う場面は何度も有りましたが、最後までリタイヤという考えは沸いてきませんでした。

 

私は初参戦なので23時間台の完走狙いではありました。

71kmの全区間で補給食の提供はゼロ、チェックポイントで、擦り傷負って「マキロン有りますか?」と聞いた女性に、「提供出来ますけど、その時点でリタイヤとなります・・」とスタッフに言われていました。

ここが、エイドが豊富なウルトラマラソン等と違う所です。

 

水分提供は42kmまで有りません、地図を見ると水場の印は有りますが、飲む事は許さされていませんので、体力が無い人の方が食料と水分をより多く背負わなければならないという厳しい大会。

f:id:masakeithi:20181110224939j:plain


今年は二年前に参加した大魔王から、二年前よりも更に暑いと聞き、水分を500cc余分に追加しました。
もう少し持ちたかったのですが、すでにリュックがパンパンでこれ以上入るところが有りません。

コンビニで買った200ccのミニボトルと、物販のfinetrackで粗品に貰った300ccフラスクを隙間に入れる事が出来て、第二関門まで水分不足にならず役に立ちました。

 

f:id:masakeithi:20181110180755j:plain

奥宮渋滞が起こっていました

荷物が重くなれば、汗もかきやすくなります、お日様も傾き、木陰に入ってもTシャツの前面びしょびしょ、背中もハイドレーションが破裂してしまったのか?と思うほどにびしょびしょです。

汗をかけば脱水症状で脚が痙りやすくなります。
水分補給をたっぷりしたくても、42kmまでに水分が切れたらリタイヤせざるを得ないので勢いよく飲めません。
ちびりちびりとハイドレーションから飲んでいきますが、第一関門の浅間峠22km地点で2L近く飲んでしまいました、予定より500cc多いです。

 

第一関門では、ペール缶トイレを利用させていただきました。

身長ほどのファスナーテントの中に10L位のオイル缶が有り、そのうえに便座が乗っているだけという簡易なもので、男女兼用です。

どんどんお客さんがやって来るので、順次ペール缶の水位が上がってきます。

スタッフさんも規定水位になった缶を処理するためにマスクをしてゴミ袋を運び出しているリアルな現状を見て、「恐れ入りますぅ・・]と心の中で唱えました。

 

第一関門では、制限時間に2時間程度余裕が残っていてびっくりしました。

過去に走った一番長い80kmトレイルでは、第一関門ではわずか6分しか残っていなかったからです。

確かに、事前情報ではハセツネは全歩きでも完走出来るから・・とは聞いていました。

でも、24時間歩き続けられる体力というのもそれなりの練習が無いと出来ないと思っており、簡単に完走出来るとは思っていませんでした。

 

何はともあれ、ここで自分のペースは順調で有る事が分かったので、このままのペースで行こうと心に決めます。

おにぎりとエネルギーゼリーを一つ摂取して、今まで摂取してきたゼリーのゴミを新しいゼリーといれ替えて思いのほか長い時間の30分を使った後、再スタートです。

 

f:id:masakeithi:20181110180802j:plain

野戦場と化した第一関門

②へ続く

第26回 日本山岳耐久レース(長谷川恒男CUP、ハセツネ) 2018年10月 初完走奮戦記⑤

あとがき

 

ゴール地点の体育館には、マッサージコーナーが有り、待ち時間を聞くと、直ぐに案内出来ますというのでやってもらう事にしました。
無料だと行列ですが、10分千円だと皆パスしますね。
500円位にして欲しいところですが、安かったら行列かな?

 

武蔵五日市駅までとぼとぼ歩き、乗り換え駅でうどんを食べ、羽田空港でへとへとになりながらも、ウィンドウショッピングをして羽田空港限定土産を購入、更にざる蕎麦定食を食べて満腹。

 

帰りの飛行機は、飲物の提供時間以外は爆睡でした。

ふぅ~、疲れたけど充実した大会でした。


三回の関門休憩の短縮とロストを避ける事が出来れば、後60分は短縮出来た可能性も有りますが、天気や体調、その時のスタッフ、トイレ渋滞等により、実際はその時にならないと分かりません。

 

二日経過して身体のダメージはというと、100kmウルトラマラソン相当です。
ハセツネの走行距離は71kmですが、累積標高差が4,800m有るので、とある計算方法で平地換算すると114kmと聞いており、脚のダメージも同じ感じです。

 

そういえば、ホームページ情報で23時間掛けて完走するには4000kcalは必要という情報を元に、少し多めの4700kcal準備したエネルギーゼリーですが、歯痛も有り、後半少し摂取ペースを落としたので、半分くらい残りました。


クィーンに聞いたら、リバース回避の為に何と300kcal程度しか摂取していないとのこと、よくぞそんな摂取カロリーでハセツネを15時間で走れるもんだと感心しました。

 

それから、ガーミンのGPSウオッチのログが飛びまくるので、実際は71kmしか走っていないのにデータ上は83km(実際は71.5km)走った事になっています。
ストラバデータを見た人はびっくりした事でしょう。

 

地図を拡大してみると、休憩ポイントでログが右往左往しています、ちょっと時計を外している間や、眠って居る間に、ハセツネ犬が咥えて走り回っていたのかもしれません(゚゜)\バキ☆

 

何ヶ月も前から不調でハセツネ前にガーミンで点検して貰ったら、新品交換してくれたのだけど、交換品も結局直っていなかったという悲しい結末。
関門ぎりぎり計算をしながら走れる代物では有りませんでした。

 

80kmトレイルに参戦した事が有りますが、開催地が県内で林道が多く、制限時間も14時間だったので、ハセツネは全く違うタイプのレースでした。

 

最近は色々な大会の完走ブログが有り、今回の完走のために装備研究もさせて貰いました。

 

今回使ったアイテム

ヘッドランプはPETZL(ペツル) NAO+

エストライトはUltrAspireルーメン600/2.0。

リュックは、ULTIMATE DIRECTION アルティメイトディレクション アドベンチャーベスト4.0/16.4L

シューズはモントレイル バハダ3

 

エネルギーゼリーは半分残りましたが、4700kcalはフルコースディナーが食べられる価格です。

f:id:masakeithi:20181110180934j:plain

エネルギーゼリーの使用前・使用後



よくぞここまで読んでくれた皆さんもついに完走です!お疲れさまでした。